Diary

日記といいつつ、あったことや思ったことを適当に書いていきます。

衝動買い

衝動買いって

昨日本屋にSAOの最新刊を買いに行った・・・筈が、店を出る時には何故か他に2冊も買っていた。な・・・なにを言っているのかわからねーと思うが おれも何をされたのかわからなかった・・・催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・

というわけで、レビュー的なものに初挑戦してみる。

 

どうでもいい 世界なんて-クオリディア・コード-

三人の作家がひとつの世界の異なる物語を描くクオリディア・コード作品の一つ。表紙買いである。

 

設定はアンノウンと呼ばれる謎の地球外生命体が攻めてきて、子供たちをコールドスリープさせてアンノウンを撃退。コールドスリープから目覚めた子供たちはスリープ中に見た夢を超能力〈世界〉として出力できるようになった・・・という世界。

主人公達は高校生。高校生でありながら千葉を牛耳っている(任されている)のだが、読んでいけば誰が作者かすぐ分かる。

凄まじい千葉愛、シスコンと言える主人公の妹への溺愛ぶり、特徴的な独自、妙に計算高く頭が回る主人公。しかも、その手腕はどちらかと言うと経営やサービス業の方に向けられる。そう、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」の作者、渡航だ。

戦闘描写は一巻時点であまり多くないものの、設定とキャラはものすごく立っている。なにより、SF作品においてそのSFの根幹とも言える戦闘に否定的であるところが面白い。主人公は戦闘科と呼ばれる実戦部隊から出向中の下っ端だ。生産科と呼ばれる物資供給部隊の事務や営業をしている。

戦いは遠く離れ、ある意味で日常を描いているのだが、どこか殺伐とした雰囲気がぬぐえない。

主人公は常に出向という立場を意識し、戦場を思い浮かべる。上司も同僚も兵站のために駆け回っている、というのもあるだろう。後半では戦闘科と生産科のトップの軋轢が顕になる。上手く現代社会を表している部分とSF描写を合わせた、いい作品だと思う。

 

 

 

どうでもいい 世界なんて―クオリディア・コード― (ガガガ文庫)

どうでもいい 世界なんて―クオリディア・コード― (ガガガ文庫)

 

 天久鷹央の推理カルテ

これも衝動買い。表紙の女の子が可愛かったので。

病院の天才医師が様々な難問を解決していく・・・という木曜9時とかドラマでやってそうな展開をやった作品だ。

チーム・バチスタとか科捜研の女みたいなものかと思いきや、結構色々なテーマに関わっている。しかも、医学的ミステリーから科学的ミステリー、心理的なものまで幅広くカバーしているのは新しいと思う。

一巻はカッパを見た、という小学生、人魂を見たと言うナース、処女受胎といえる中絶した子をまた妊娠した女子高生、鷹央を訴える女、という濃い内容だ。

 

主人公は天久鷹央。場の空気が読めない、人付き合いが苦手、光や音に過敏、偏食。集中力、好奇心、芸術的センスは超人級。記憶・計算・知能は天才。ナンバリングではない作品で、その原因が明かされる。

稀によくある設定の主人公だ。いや、主人公というのは正しくない。この小説は、天久鷹央を中心にそれをそばで見ている医師小鳥遊優の視点で描かれる。

初っ端から詐病患者を撃退する見た目中学生の27歳。

シリアスな中で不遜な態度を崩さない天久鷹央、研修医に鷹央と恋人という噂を流される優の夫婦漫才や所々に差し込まれる笑い、なにより謎の濃密さが面白い作品だ。

 

天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫)

天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫)